おすすめの庭木のシンボルツリーといえば色々ありますが、その一つがシマトネリコ。
いろんな庭先で植栽されているほど人気な木ですが、一方で庭木におすすめしないとも言われています。
もしシマトネリコをシンボルツリーに選んで植えたのに、やっぱり植えなきゃ良かったと後悔することになっては困りますよね。
我が家の庭にあるシマトネリコは、地植えしてから3年目。
シマトネリコの3年間の成長記録をみながら、シマトネリコ植栽のデメリットを紹介します。あわせて、シマトネリコを庭木にして後悔しないために知っておいた方がいいことについてもまとめました。
シマトネリコをシンボルツリーとして植えたい方は、ぜひ参考にしてください!
シマトネリコを選んだきっかけと購入先
シマトネリコを選んだ理由
友人宅に植えられているシマトネリコを見たとき、涼しげな見た目に惹かれていつか庭木として迎え入れたいと思っていました。常緑で成長の速さと丈夫なところも魅力的ですよね。
また、シマトネリコにはカブトムシが来るそうで、そこに食いついた息子の「これがいい!」という一言も決め手に。まだカブトムシが来たことは一度もありませんが、カブトムシの到来が毎年の楽しみになっています。
シマトネリコ購入先
我が家のシマトネリコは、ホームセンターで調達しました。ホームセンターでは、シマトネリコは大きさにもよりますが、100cmくらいのサイズの場合約3000円で売られています。
購入したのは150cmくらいのサイズにも関わらず、傷んでいるという理由で値引きされていたもので、7本の株立ち(かぶだち)で価格は約2,000円でした。
植木を買っても庭(土)に根付いてくれるかわからないので、植木はできるだけ安く手に入れるとうまく行かなかったとしても気がラクです。
シマトネリコはどんな樹木?
シマトネリコについて、簡単に紹介します。
- モクセイ科トネリコ属
- 常緑高木
- 樹高10m前後
樹木の特徴として、耐暑性があり日当たりを好みます。やや耐寒性は弱いですが、関東では問題なく育てられます。まっすぐ伸びる木で、成長速度がとても速く病気や剪定にも強い、とても丈夫です。
※葉っぱの大きさは3〜5cm程度
シマトネリコを庭木にして良かったこと
シマトネリコを庭木にして良かったと思うメリットをあげます。
- 丈夫
- 成長速度が速い
- 萌芽力がある
- 目隠し効果
丈夫
シマトネリコは聞いていたとおり、本当に丈夫な木です。日当たりがかなり強い場所に植えましたが葉焼けや水枯れはなく、虫が多少つくことがあっても虫被害は気にならない程度。根付くか心配しましたが、やや粘土質の土壌でも全く問題ありませんでした。
成長速度が速い
シマトネリコは成長速度が速いので、すぐに庭木として存在感を増してくれます。我が家のシマトネリコは植え始めはとても華奢でしたが、地植えしてからすぐに葉っぱが生い茂り、根本の幹もどんどん太くなって成長の速さにはいつも驚かされます。
大きな植木にはある程度費用がかかりますが、もし庭木を安く手に入れたい方にはシマトネリコはおすすめで、たとえ小さいサイズを買ったとしても数年で見違えるほど大きくなります。
萌芽力がある
成長速度が速いだけではなく、萌芽力(植物が芽吹いて生長する力)があります。剪定や刈り込みにも強く、春になると枝の途中から新しい芽が次々と出てきます。剪定しすぎると枯れてしまう木もありますが、シマトネリコは気にせずに剪定できるので安心して作業できます。
目隠し効果
常緑樹なので冬でも葉っぱが落ちないので、敷地周りに植えることで程よく目隠し効果として役立っています。また現在は、2階リビングの窓からシマトネリコが見えそうなくらい大きくなってきたので、近いうち窓のカーテンを全開にしても周りの目が気にならないくらいシェード代わりをしてくれそうです。
2022年4月、2階から見下ろしたシマトネリコがこちら。バルコニーの柵から手が届くようになるまでもう少しです。
シマトネリコ成長記録
我が家のシマトネリコの成長記録を紹介します。地植えしてから3年になりますが、150cmくらいだった樹高が今や倍以上となり、3mを優に超えています。
植えたばかりの頃、樹高は150cm程度。7本の株立タイプで、枝の太さは人差し指くらいの華奢な出で立ちでした。
地植えしてから3年になりますが、150cmくらいだった樹高が今や倍以上となり、3mを優に超えています。2019年5月の様子。
2019年夏の様子。地植えして数ヶ月ですが、葉っぱが生き生きしてきました。
2020年夏。 時植えして1年、葉っぱがワサワサして樹木も1年前に比べて逞しくなりました。
2021年秋。 時植えして2年、シマトネリコが急激に高くなり、見上げるようになったのもこの頃から。剪定した枝葉の量は、年間で2袋程度になります。
2022年春。地植えしてから約3年。2階窓からもうすぐ見えるくらいの高さまで成長し、勢いを感じます。
シマトネリコを庭木にして大変なこと
シマトネリコを実際育ててみて感じた、デメリットをあげます。今のところ大きなデメリットに感じているところはありませんが、この先大変になりそうなことを想像してまとめました。
- 成長が速く、大木になりすぎる
- 剪定回数が多く手間
- 剪定後の枝葉のゴミの量が多い
- 常緑でも落葉が多い
成長が速く、大木になりすぎる
成長が速いのはメリットでもありますが、思った以上に速すぎて大木になります。これが、シマトネリコをシンボルツリーにおすすめしない一番の理由でしょう。
華奢な涼しげな姿をしていたシマトネリコのはずが、いつの間にか幹も極太になって華奢な面影がまるでなし。
次々生い茂る葉っぱや枝に剪定が手間になり、想像以上に管理が大変でシマトネリコを植えたことに後悔…成長ぶりについていけず、最終的に切り倒してしまう方の気持ちが少しわかる気がします。
剪定が手間
シマトネリコは成長がとても速いので、剪定の手間がかかります。今は年に2回程度なので手間には感じていませんが、これからもっと大木になったらどのくらい剪定しなければいけないかは不明。
何も手入れをしなければ葉っぱが生い茂りすぎて蜜になり、風通しが悪くなると虫がつきやすくなるので、必ず剪定が必要です。見た目を軽やかな涼しげた印象にするためにも剪定は必須なので、シマトネリコを植栽するなら剪定は覚悟しておいた方がいいでしょう。
剪定後に出るゴミの量が多い
剪定回数が多いということは、必然的にゴミの量が多くなります。剪定後の枝葉の量は、3年未満の若い木でもゴミ袋2袋くらい出たのですが、この先大木になったらゴミの量もかなり増えそうです。
常緑樹だけど落葉も多い
シマトネリコは常緑樹ですが、冬になると多少葉が落ちます。常緑とはいえ意外と落葉する葉っぱが多いので、掃除の手間がかかります。シマトネリコを植える場所が道路に面していたり、隣人宅との境の場合は落葉する葉っぱがあるとこを心得ておくといいでょう。
シマトネリコを庭木にして後悔する前に気をつけること
我が家が3年間シマトネリコを育ててみて、庭に植える前に気をつけておいた方が良いことをご紹介します。
- 植える場所
- 剪定方法
植える場所
シマトネリコを植える際は、木が成長して大きくなったときに剪定する場合を想定して植えることをおすすめします。具体的には、剪定の際にはしごをかけられる場所があるか、剪定しやすい広さがあるか、など。
我が家の庭側の隣の敷地は現在空き地になっており、フェンスを設けていないのでその代わりとして敷地の境付近に植えました。後々家が建つことを想定して、目隠しとしての役割も兼ねています。
また、成長速度の速い樹木なので、その根っこの広がりにも留意して、水道管などの配管を傷つけることがないような場所を選ぶのも大事です。
剪定方法
シマトネリコは、強剪定にも耐えられる丈夫さがあります。なかには剪定しすぎると枯れてしまう植木もありますが、シマトネリコはその点心配はありません。でも、適当に切り落とすと却って木が暴れ出し、剪定する回数を余計増やしてしまうそうです。
剪定する際以下の写真のように、枝の上を少し残して切ってしまう場合が多いと思います。枝から数センチはなれたとこにハサミがありますが、ここから切ってしまうとまた新芽が出てきてしまいます。
こちらが正しい剪定場所で、枝の根元から切り落とし、出っ張りを残さないように剪定します。
シマトネリコを剪定するときは、しっかりと枝の根本から切り落として管理しやすい樹形にしていくように心がけるようにしましょう。そうすると、大木になるシマトネリコをコンパクトに育てることもできるようです。
まとめ
シマトネリコのメリット・デメリットのまとめです。
【メリット】
- とにかく丈夫
- 成長速度が速い
- 目隠し効果
【デメリット】
- 剪定が手間
- 剪定後の枝葉のゴミの量が多い
成長速度が速すぎるシマトネリコは、今や庭木に不向きと言われていたり、植えて後悔している方もいます。
後悔する点は、思ったよりも成長速度が速く大木になりやすいこと。大木になると剪定頻度が増えて、手間がかかることが理由としてあげられます。
でも、我が家は庭木としてシマトネリコを選んで良かったです。
シマトネリコをシンボルツリーにするかどうか迷ったら、シマトネリコの特徴を考慮しておくと後悔しない選択ができると思います。
シマトネリコを庭木に選んだら、長くうまく付き合っていきたいですね。