無垢材の床にこびりついた汚れを取ろうとして擦ったら、塗料が取れて白っぽくなったことはありませんか。
無垢材は、使い心地もさることながら見た目の美しさも魅力です。それなのに、床の所々に虫食いのようにまだらになっていたら、せっかくの無垢床を活かせませんね。
しかも、塗料が剥がれたところは傷みや汚れの原因になるため、早めに保護してあげる必要があります。
そんなときに、活躍するのが蜜蝋ワックスです。
- 蜜蝋ワックスってなに?
- どうやって使うの?
- 数ある塗料から蜜蝋ワックスを選んだ理由は?
このようなことが気になる方は、ぜひ参考しにしてみてくださいね。
蜜蝋ワックスとは?
蜜蝋ワックスとは塗料の一種で、ミツバチの巣から取れる蜜蝋と植物油のみで作られてた自然素材のワックスです。
蜜蝋ワックスにもいろいろありますが、わが家が使っているのがこちら。
- 商品名/ 未晒し蜜ロウワックス
- 原料/ エゴマ油・蜜ロウ
未晒(みざら)し蜜ロウワックスは、国内精製されたエゴマ油と国産のミツバチの余った巣を使って作られています。
天然由来成分にくわえ、無漂白の蜜蝋を使っているのでより安心安全です。
未晒し蜜ロウワックスは製造から処分まで環境無害なので、とってもエコな商品。本来なら捨てられるミツバチのムダ巣が使われているところもポイント。
どんなときに蜜蝋ワックスを使うの?
白っぽくなったところが、汚れを落とした跡です。子どもがいると食べこぼしが多いので、ダイニングテーブルの下はこびりついた汚れがちらほら。ご飯粒でも踏んだんだのか、のりで工作していたのか、はたまたシールで遊んだのか…子どもあるあるです。
すぐに汚れに気づいて掃除できればいいけど、いつの間にかガッチリこびりついてしまっている。そして、これをキレイにしようと擦ると汚れは取れますが、塗装まで取れてしまいました…
こうなってしまうと見た目も悪く汚れや傷みの原因になるので、早めに塗装して保護してあげます。そこで登場するのが蜜蝋ワックスです。
無垢床に蜜蝋ワックスを塗ってみた!気になる使い方
まず床をキレイに拭きます。蜜蝋ワックスをウエス(古布を使用)に少量とり、薄く伸ばします。このとき、木の中にオイルを浸透させるように、クルクル円を描くように擦り込みました。
軽くカラ拭きをして乾燥させたら、出来上がりです。よく見るとわかるものの、前よりも白っぽさは目立たなくなっています。
ちなみに、猫の爪による傷にも塗り込んでみましたが、塗装後でも傷が目立ちます。深い傷にオイルを浸透させるには、固形の蜜蝋ワックスはあまり向かないようです。
なんで蜜蝋ワックスを使うの?選ばれる理由
塗料はいろいろあるのに、なんで蜜蝋ワックスを使うのか疑問に思いませんか。そこで、蜜蝋ワックスはどんな人に向いているのか、メリットをご紹介します。
- 環境にやさしい
- 小さな子どもがいても安心
- 撥水性がいい
- ツヤを出したい
蜜蝋ワックスの魅力は、安心安全であること。未晒し蜜ロウワックスは、天然由来の素材を使い、原料はたった2つのみ。そのため、環境にやさしく小さな子どもがいる家庭にも安心して使えます。
撥水性がいいのも特長で、汚れや水を防いで木材をしっかり保護してくれます。またツヤが出るので、木材をキレイに仕上げてくれます。
蜜蝋ワックスに向かないのはどんなとき?デメリット
逆に、蜜蝋ワックスが向かないのはどんな場合でしょうか。蜜蝋ワックスのデメリットをあげるなら、以下のようなことが考えられます。
- 匂いが気になる
- 色味を選べない
- すばやく塗れない
匂いが気になる
蜜蝋ワックスの香りが苦手という声も聞かれます。ですが、わが家は部分的な塗装にしか使っていないせいか、個人的には全然気になりません。缶から直接匂いを嗅いでも、クセがある香りには感じませんでした。
色味を選べない
未晒し蜜蝋ワックスの色味は、1種類のみです。蜜蝋ワックスを使うと濡れ肌のように仕上がるので、木材本来の自然な色を楽しみたい方には向いています。でも、たとえば白木をダークブラウンに塗装したいなど、木材を好みの色を選んで塗装したいときは向きません。もし好みの色にしたかったら、カラーのラインナップが豊富な塗料を使う必要があります。
塗装に時間がかかる
ワトコオイル(液体)と蜜蝋ワックス(固形)をどちらも使ってみたうえでの個人的な感覚ですが、塗装範囲が広いならワトコオイルの方が早く塗れます。塗装には主に、ワトコオイルはハケ、蜜蝋ワックスはスポンジやウエスを使います。床などの塗る面積が広いと、蜜蝋ワックスは労力も時間もかかるので、その点も考慮して蜜蝋ワックスを選ぶといいでしょう。
どうやって使いわける?蜜蝋ワックスと他の塗料
塗料にもいろんな種類があるので、どう選べばいいのか迷いますよね。天然成分由来の塗料といっても、その中でも種類がたくさん。
わが家の床板はすべてワトコオイルを使用して塗装していますが、部分的なメンテナンスには蜜蝋ワックスを使っています。
床材をワトコオイルで塗装しているなら、なんでメンテナンスは蜜蝋ワックスを使うの?と思うかもしれませんが、それには理由があります。
- 手入れがラク
- 保管しやすい
それは、メンテナンスのときに蜜蝋ワックスを使う方が便利だからです。
ハケがいらない
ワトコオイルを塗装する際ハケを使用しますが、一度使ったハケは乾燥すると硬くなってしまうので使い回しができません。オイルを塗る部分が少ないのに、その度にハケを準備するのは正直手間です。その点、蜜蝋ワックスなら準備するのはウエスだけ。ウエスは古布で代用できるので、わざわざ買う必要がありません。
でも、ワトコオイルだって少量ウエスにつけて塗ればいいんじゃないの?と思った方もいすはず。ワトコオイルではなく蜜蝋ワックスを使う理由が他にもあります。
こぼす心配がない
蜜蝋ワックスもワトコオイルもどちらも自然派の塗料ですが、大きく違うのは固形か液体かという点。ワトコオイルはサラサラした液体の塗料なので、出しすぎて必要以上に使ったり容器を倒してこぼしたりしまうことも…。一方、蜜蝋ワックスは固形なので、適量を取り出しやすく、こぼれる心配がないんです。
場所を取らない
また、場所を取らないのも嬉しいポイントです。蜜蝋ワックスの100mlサイズは、手のひらサイズなので保管場所に困りません。
塗布範囲が広い
ワトコオイルに比べて蜜蝋ワックスは、小ぶりで容量が少ないにもかかわらず、塗布範囲が広いのでコスパもいいです。
【未晒し蜜ロウワックス(100ml)】
- 標準的な材:5㎡(3畳)〜15㎡(9畳)
- 杉:約7㎡
- ヒノキ・パイン:約9㎡
- 広葉樹:約10㎡〜
【ワトコオイル(200ml)】
- 木材:2㎡
未晒し蜜ロウワックスについてもっと知りたい!
未晒し蜜ロウワックスについてもっと知りたい方は、こちらをどうぞ。
種類
未晒し蜜ロウワックスには2種類あります。
- Aタイプ/ 硬め(バター状)※100mlサイズはAタイプのみ
- Cタイプ/ 柔らかめ(マーガリン状)
床や大型家具など塗る範囲が広い場合は、柔らかいCタイプの方が塗りやすいと思います。わが家は、塗る範囲が小さく保管にも便利な小ぶりなサイズが良かったので、Aタイプを使っています。
硬めだと塗りにくいのかな?と思ったのですが、全く気になりませんでしたよ。
使用期限
未晒し蜜ロウワックスに使用期限の目安は、未開封で4年以内、開封後は2年以内です。部分的なメンテナンスは少量ずつしか使わないので、保管方法に気をつけて長くもたせたいものです。
保管方法や場所
使い終わったらしっかり蓋を押し込んで、直射日光のあたらない涼しいところで保管します。水分が抜けると乾燥してカピカピになってしまうので、さらに袋で包むといいですよ。
まとめ|無垢材の床メンテナンスに蜜蝋ワックスがおすすめ
床や無垢材のメンテナスには蜜蝋ワックスがおすすめで、わが家では部分的な塗装(メンテナンス)をするときに使っています。
蜜蝋ワックスはこぼれる心配がなく、収納場所もとらないのが便利なところ。
無垢材を長持ちさせ気持ちよく使うためには、メンテナンスは避けられません。
でもそのメンテナンスが面倒なんですよね。だからこそ、手間をかけずに簡単に木材を保護する方法として蜜蝋ワックスがおすすめですよ。
気になった方は、ぜひ蜜蝋ワックスを使ってみてくださいね。